日記

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■2004年11月30日(火)11:29  最近読んだ小説・漫画等
『キャプテン・フューチャー全集 1〜2』(創元SF文庫、エドモンド・ハミルトン、1994)
読んだことはない(アニメは見た記憶がかすかにある)が、
名前だけはよく知っている「キャプテン・フューチャー」の全集が出始めた。
原作は1940年代に書かれたものであり、
古臭い点ばかりだけれど、
読んでいて非常に楽しい。
科学的に忠実であろうとするSFも良いが、
こういった荒唐無稽なスペースオペラもまた良い。

『エリートヤンキー三郎 23巻』(講談社ヤンマガKC、阿部秀司、1994)
この作品もよく続く。
本当は普通の学生なのに(ある条件下では凶暴化するとはいえ)、
誤解からヤンキー集団の中で「総長」として祭り上げられてしまうというギャップが、
最初のこの作品の面白さだったと思うのだが、
今ではそのような性格は薄れてしまっている。
学校での話もほとんどないし。
今は、主人公やその兄、
友人といったキャラクターの変人ぶりに頼ったお話作りになってしまっている。
正直、単行本を買うほどの面白さではないのだが、
ここまで買ってしまったので、これからも買い続けるのだろう。

『ヒストリエ 1〜2』(講談社アフタヌーンKC、岩明均、1994)
アレクサンダー大王の側近エウメネスを主人公にした作品。
『雪の峠・剣の舞』『ヘウレーカ』など、
岩明均が歴史を描いた漫画は
エンターテイメントとして描かれつつも
冷徹で容赦のない描写、
そして歴史の中の人間に対するシニカルな視点が見られ、
大変面白い。

エウメネスの名は、
アレクサンダー死後の後継者争いにおける
将軍の名としては聞いたことはあったが、
書記官でもあったとは知らなかった。
エウメネスの書いたという「王宮日誌」の邦訳があれば
読んでみたいのだが、あるのだろうか。
アマゾンで検索した限りではないんだよなぁ。

『バキ 24巻』(秋田書店チャンピオンコミックス、板垣恵介、1994)
キャラクターだけに頼ってストーリーをまともに考えない漫画の悪例。
前巻で、いかにも実力者の如く登場してきた人物が、
その実力を全く発揮させてもらえずに、
主人公に2秒で負けてしまうとは・・・
もう訳わかんねぇ。
もはや、このつまらなさを突き抜けた
馬鹿馬鹿しさを楽しむためだけに買っている。

『天才柳沢教授の生活 第24巻』(講談社モーニングKC、山下和美、1994)
19巻から続いてきた「昭和20年編」もこの巻で完結。
しかし、あまり感動はなかった。
「昭和20年編」の中心人物であるアレン中佐が、
最後の最後でなぜあのように変わることが出来たのか、
ちょっとよく分からなかった。

『イエスタデイをうたって 第4巻』(集英社ヤングジャン・プコミックス・BJ、冬目景、1994)
この本を見ていると、
微妙に出来すぎの男女関係と、
その中での主人公の不甲斐なさや弱さにむかついてくる。
それは私自身の過去にも多分関係しているわけだが。
おかげで私はこの作品をあまり楽しんで見られない。
でもここで見るのをやめると、
自分に負けた気がして(何でだ?)読み続ける。
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■2004年11月28日(日)18:26  最近読んだ本
『マヤ文字解読』(マイケル・D・コウ、創元社、2003)
500ほど前にマヤ文字が「発見」されて以来、
どのように解読が進んできたかをつづった本。
解読は順調には進んでこなかった。
それは、資料の少なさによる解読作業の難しさもさることながら、
むしろ解読を行う学者の無知や誤謬によるものが大きかったようだ。
たとえ誤っていたとしても、
主流となっている説を覆すのは色々と大変なんだろうねぇ
解読が急速に進むのは、1970年代,80年代以降で、つい最近のこと。
この時期以降、堰を切ったようにマヤ文字が解読されていく過程を見るのは興奮する。

面白かったのは、マヤにおける文字表記が、
日本における文字表記とよく似ていること。
つまり、漢字とかな文字のように、表語文字と表音文字との組み合わせなわけだ。
意外な接点にマヤ文字が身近に感じられる。
いつかちょっと覚えてみようと思う。

『ローマ人の物語(文庫版)8〜16』(新潮文庫、塩野七生、2004)
解説不要、塩野七生の代表作。
単行本では買わなかったけれど、
文庫化されて以来、集めているけれど、
正直あまり面白くない。
『チェーザレ・ボルジア』や「トルコ三部作」といった初期の作品に比べ、
どうも内容が薄く感じられる。

各時代のそれぞれの人物への思い入れが強いせいか、
話が出来すぎてしまっている。
歴史の結果に合うように人物像が作られている感がある。
果たしてカエサルは、本当に最初から帝政を目指していたのだろうか?
塩野七生によると、現状を正確に認識し、
先の先まで見通した英傑と言うことになってしまうが。
また、人物像に関して、著者の決めつけが目に付く。
書中にもよく書かかれている言葉を使うと
著者が見たいことだけを見せられている感じ。

『量子力学のからくり 幽霊波の正体』(講談社ブルーバックス、山田克也、2003)
これまで概説書を何冊か読んできて、
あまりよく分からなかった量子論について、
さらに訳を分からなくしてくれた概説書。
でも面白い。
しかし分からん。
シュレーディンガーの波動方程式?
何をどう見ればいいのやら・・・。
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■2004年11月26日(金)17:45  ハウルの動く城
夜勤明けの朝一番の回で見てきた。
まあ、普通のおもしろさ。
退屈することはなかったが、
特に感動することもなかった。

残念なのは、最後のマダム・サリマンの台詞。
「そろそろこのくだらない戦争も終わらせましょう」って、
そんなに簡単に戦争を終わらせられるのなら、
もっと早くに終わらせておけよ、と。
このせいで、作品全体に影を落としている
戦争の重みが薄れてしまったように思う。
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